
前回の「Macユーザー必須の神アプリAlfredの基本的な使い方とか設定方法とか その1」では、Alfred の基本操作な「対象項目(アプリ/ファイル/フォルダ)を検索して任意のアクションを実行する」方法を紹介しましたが、Alfred では Mac OS X 自体の操作などを行うことも可能です。
ということで今回は、システム関連の操作と WEB 関連の検索の使い方と設定方法をご紹介します。
<もくじ>
・ Alfred で システム関連の操作をしてみる
・ Alfred でクリップボードを操作してみる
・ スニペットを使ってみる
・ (おまけ)Alfred で Mac OS X のシステム環境設定を開いてみる
・ (おまけ)システムユーティリティーアプリを使う
・ まとめ
Alfred で システム関連の操作をしてみる
Alfred では、
・ Screen Saver(スクリーンセーバーを起動する)
・ Show Trash(ゴミ箱を開く)
・ Empty Trash(ゴミ箱を空にする)
・ Log Out(ログアウトする)
・ Sleep(スリープする)
・ Lock(ロックする)
・ Restart(再起動する)
・ Shut Down(シャットダウンする)
・ Hide(隠す)
・ Quit(終了する)
・ Force Quit(強制終了する)
・ Quit All(全てのアプリを終了する)
・ Eject(接続されている外部デバイスを取り外す)
・ Eject All(接続されている全ての外部デバイスを取り外す)
のシステムコマンドが用意されています。
これらシステムコマンドの使い方は、Alfred ウインドウを開いて、実行したいシステムコマンドを入力するだけです。
例えば、ゴミ箱を空にしたい場合、Alfred ウインドウに、「emptytrash」(実際には「em」だけで一番上に出てきます)と入力すると、
「Empty Trash」が一番上に出てくるので、リターンキーを押せばゴミ箱が空になります。私はゴミ箱を空にするやイジェクトなんかは頻繁に使います。ゴミ箱を開くも何気に便利。
ちなみに、これらシステムコマンドを実行する前に、実行しても良いかどうかを確認するアラートを表示させたり、システムコマンドの有効/無効などの設定ができます。
設定は、Alfred の設定画面を開いて「Features」→「System」を選択します。
チェックボックスにチェックを入れればコマンドは有効となり、「Confirm」というチェックボックスがあるシステムコマンドは、「Confirm」のチェックを入れる事によって、実行前に確認のアラートが表示されるようになります。
また、それぞれのシステムコマンドに設定したい文字列を入力すれば、システムコマンド自体を変更する事もできます。
Alfred でクリップボードを操作してみる
Alfred にはクリップボード履歴という便利な機能があります。
クリップボードには常に何かひとつしか保存(保管)できなくて、別なものをコピーなりすると、それまでクリップボードにあったものが上書きされて消えてしまいます。
例えばなにかの WEB ページを参考にブログ記事を書いている時、複数箇所の文字列をコピー&ペーストしたい場合、ブラウザとブログエディタの間を行ったり来たりしてコピー、ペーストする必要があったりします。
そこでクリップボード履歴。
Alfred のクリップボード履歴では、
・ 過去24時間、7日間、1ヶ月間または3ヶ月間のクリップボードを保存。
・ クリップボード履歴から選択してペースト。
・ 過去5分以内、15分以内、または全てのクリップボード履歴の削除。
・ 1つ前のクリップボードの内容と連結。
・ スニペット(定型文の登録 & ペースト)
が可能となります。
設定したホットキーを押すか、Alfred ウインドウで「clipboard」と入力してリターンすると、クリップボード履歴が開きます。
目的のクリップボード項目を選択して、リターンキーを押せばそのまま選択した項目がペーストされます。
例えば、テキストエディタを開いて、
ホットキーでクリップボードを開いてから項目を選択し、
リターンキーを押すとペーストされます。
クリップボード履歴では、選択した項目の内容が右側に表示されるので、そこで確認してリターンしても良いですが、
あらかじめ内容がわかっている場合には、Alfred 検索ウインドウと同様にインクリメント検索することができます。
クリップボード履歴を削除したい場合は、Alfred ウインドウで「clear」と入力すると、「Clear Clipboard History」という項目が出るので、5分以内の履歴のみ削除、15分以内の履歴のみ削除、全ての履歴を削除のいずれかを選択する事によって、履歴を削除する事ができます。
スニペットを使ってみる
Alfred ではスニペットが利用出来ます。
Alfred のスニペットは、TextExpander や Typinator のように、数文字を入力するとあらかじめ登録していた文字列に展開するタイプのものではなく、あらかじめ登録しておいた単語や文書を選択して入力(ペースト)する形になります。
スニペットは、Alfred ウインドウからでもクリップボード履歴からでも利用する事ができます。
Alfred ウインドウから利用する場合は、Alfred ウインドウに「Snip」に続けて(スペースを空けて)検索文字列を入力すると、登録してあるスニペットがインクリメント検索されるので、ペーストしたいスニペットを選択します。
クリップボード履歴からスニペットを利用する場合は「snip」は必要ありません。クリップボード履歴に直接検索文字列を入力すると、(クリップボード履歴ともども)インクリメント検索されるので、ペーストしたいスニペットを選択します。
またクリップボード履歴を開くと一番上に「All Snipets」という項目が常に表示されるので、これを選択するとスニペットのみが表示されるようになります。
このスクリーンショットでは2つしかスニペットが登録されていませんが、沢山登録してあればズラズラっと表示されるし、クリップボード履歴と同様に、右側にスニペットの内容が表示されます。
スニペットの登録方法は Alfred の設定画面で行います。
Alfred の管理画面を開いたら「Features」→「Clipboard」→「Snippets」を選択します。
画面右下の「+」をクリックすると、スニペットを登録するウインドウが開きます。
「1」name・・・わかりやすいスニペット名を付けましょう。
「2」keyword・・・Alfred ウインドウやスニペット画面でインクリメント検索するときのキーワードを設定します。
「3」スニペットの内容です。
スニペットの内容には、{time} と入力しておけば現在時刻を、{date} で日付を、{clipboard} と入力しておけば、クリップボードの内容に置き換えてくれます。
例えば、「作成日:{date}」とすれば、{date} の部分がスニペットを利用した日付に自動的に置き換えられて、「作成日:2013/04/01」となります。(実際の日付のフォーマットはシステム環境設定の設定に従います。)
入力が終わったら「Save」を押して保存します。
Alfred のスニペットは、TextExpander などとは違って単語や短文の展開(入力補助)をするというよりも、内容を確認しながら選択出来ることもあって、ある程度まとまった定型的な文章を登録しておいて利用するという利用法が便利です。
(おまけ)Alfred で Mac OS X のシステム環境設定を開いてみる
これまでは Alfred に「機能」として実装されているものを紹介してきましたが、ここからは Tips に近い話。
Mac では Mac OS X 自体の設定を「システム環境設定」を開いて行います。
これです。
このシステム環境設定を Alfred ウインドウから呼び出す(開く)ことが出来ます。(当たり前ですね。じゃなきゃ Alfred の意味ないし。)
システム環境設定を開くには、Alfred ウインドウを開いて「system」と入力します。(私の環境では「sy」のみで一番上に表示されました。)
あとはリターンキーを押せば、システム環境設定が開きます。
また、それぞれの設定項目を直接 Alfred から呼び出す(開く)ことも出来ます。
直接設定項目を開く場合は「pref」に続けて(スペースを空けて)数文字を入力すると出てきます。
例えば、ディスプレイの設定を開く場合、「pref dis」と入力してリターンキーを押せば、システム環境設定のディスプレイの設定画面が開きます。
それぞれの設定項目の呼び出し方を、以下の表にまとめましたのでご覧ください。「キーワード&検索文字列」欄の全てを入力しなくても、「pref」+ 初めの2, 3文字入力すれば、たいがい一番上に検索されて出てきます。
万が一出てこない場合は、括弧内の文字を続けて入力してみてください。
※カッコは必要ありません。
以下、それぞれの項目を開く検索文字列です。
<パーソナル> | キーワード & 検索文字列 | |
---|---|---|
![]() | 一般 | pref ap(pearance) |
![]() | デスクトップとスクリーンセーバー | pref de(sktopscreeneffectspref) |
![]() | Dock | pref do(ck) |
![]() | Mission Control | miss(ion control) ※「pref 」はいりません |
![]() | 言語とテキスト | pref lo(calization) |
![]() | セキュリティとプライバシー | pref se(curity) |
![]() | Spotlight | pref spo(tlight) |
![]() | 通知 | pref no(tifications) |
<ハードウェア> | キーワード & 検索文字列 | |
---|---|---|
![]() | CD と DVD | pref dig(ihubdiscs) |
![]() | ディスプレイ | pref dis(plays) |
![]() | 省エネルギー | pref en(ergysaver) |
![]() | キーボード | pref ke(yboard) |
![]() | マウス | pref mo(use) |
![]() | トラックパッド | pref tr(ackpad) |
![]() | プリントとスキャン | pref pri(ntandscan) |
![]() | サウンド | pref sou(nd) |
<インターネットとワイヤレス> | キーワード & 検索文字列 | |
---|---|---|
![]() | iCloud | pref icl(oud) |
![]() | メール/連絡先/カレンダー | pre acco(nut) |
![]() | ネットワーク | pref network |
![]() | Bluetooth | pref bl(uetooth) |
![]() | 共有 | pref sh(aring) |
<システム> | キーワード & 検索文字列 | |
---|---|---|
![]() | ユーザーとグループ | pref acco(nuts) |
![]() | ペアレンタルコントロール | pref pare(ntalcontrols) |
![]() | 日付と時刻 | pref date(andtime) |
![]() | ソフトウェアアップデート | pref so(ftwareupdate) |
![]() | 音声入力と読み上げ | pref spe(ech) |
![]() | Time Machine | pref ti(memachine) |
![]() | アクセシビリティ | pref uni(versalaccess) |
![]() | 起動ディスク | pref sta(rtupdisk) |
実際には、「sys」でシステム環境設定を開いて、あとはマウス(トラックパッド)で、ということが多いかもしれませんが、一応こういうことも出来ますよ、ということで。
(おまけ)システムユーティリティーアプリを使う
Mac OS X にはひっそり(?)と「 /Applications/Utilities 」 フォルダに便利なユーティリティアプリがインストールされています。
普段は目に触れる機会もほとんど無いので、そもそもそんなアプリがあるのかどうかすら知らない人も多いと思います。
Alfred であれば、どこにインストールされていようとも一発で起動することが出来ますので、頻繁に使いそうな、かといって Dock に格納するほどでもないようなアプリ達を使うには、Alfred はもってこいだったりします。
ということで Dock に格納するほどでもないけど、たまに使いたくなるアプリ達です。以下の検索文字列で検索出来ます。もちろん数文字で OK です。例えばシステム情報(System Infomation)は「info」で検索出来ると思います。
アプリ | 検索文字列 | 説明 | |
---|---|---|---|
![]() | アクティビティモニター | activitymonitor | CPU とかメモリなどの使用状況を確認する事ができます。 |
![]() | ターミナル | terminal | シェルを利用する事が出来ます。 |
![]() | グラブ | grab | より高度なスクリーンショットが撮影出来ます。 |
![]() | ディスクユーティリティー | diskutility | ハードディスク(SSD)のメンテナンスが行えます。 |
![]() | ネットワークユーティリティー | networkutility | ネット接続状況を確認したり、ping、netstat などのコマンドが実行出来ます。 |
![]() | システム情報 | systeminformation | 自分の Mac のスペックが詳細にわかります。 |
![]() | アップルスクリプトエディター | applescripteditor | Apple Script を作成する事が出来ます。 |
まとめ
今回は、Mac OS X 自体のシステム関連の設定やクリップボードを Alfred を活用して行う方法をご紹介しました。
私のように Macbook Air を使っている人は外付けの HDD を使っている人も多いと思いますが、ディスクのイジェクトなんかは本当に便利です。ゴミ箱を開くのも地味に便利。
また、クリップボード履歴やスニペット(定型文)機能は、それ単体でひとつのアプリでも良いんじゃないかと思うくらい。
人によっては、この機能だけのために Alfred を導入するのもありかもしれませんよ。
「いやいやもっと高機能なそれに特化したアプリがあるし。」とか「これだけのために Alfred は高すぎ。」という意見もあるかとは思いますけど、なんといってもクリップボード履歴にしろ、スニペットにしろ、Alfred ウインドウライクな、インクリメント検索の軽快さは止められません(笑)。
あとは、Activity Monitor などのユーティリティーがサクっと起動出来るのも Alfred ならではですね。
でわでわ。
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